対談

「玉川太福 × 太福の母」

玉川太福

小さいときどういう子だった?

玉川太福の母

うーん、わりとほら、友達と仲良くしてる、、、外で色々な遊びをしてたんだろうねぇ、だから帰ってくれば勉強なんか全然しなくて…。

玉川太福

あっはっは(笑)。

玉川太福の母

だから友達にはその時からもの凄く恵まれてて、一人で家でなんかしてるってことはなくて。幼稚園の時も友達がすごく一杯いて、今日は誰々さんの家に行くからって、あたしが自転車で迎えに行っても乗って帰らなくって。

玉川太福

あっはっは。ただ遊んでた記憶しかないの?(笑)。

玉川太福の母

ただ遊んでた。勉強はしてなかった。ふふふ。(笑)。

玉川太福の子どもの頃の写真

玉川太福

俺お風呂入った後に、さらに遊びに出かけたりかなんかしてたよね。その事で一回外に出されて家の中に入れてもらえなかったっていうことをすごく覚えてるのよ。

玉川太福の母

いやぁ、それはなんかお父さんがそういう風にしたんじゃないかねぇ。

玉川太福

あっはっは、いやいや(笑)。あなただと思いますよ。

玉川太福の母

ヒャハハハハ(笑)。

玉川太福

ヒャハハーじゃなくて(笑)。

玉川太福の母

いや、そんなことは全然覚えてないわ。

玉川太福

じゃあ、どんな性格だったか覚えてる?

玉川太福の母

あんたはいつも何でも強気だったかなぁ。それがあたしは嬉しかった。大学に入るときも「絶対大丈夫」っていつも強気で、大学に留年っていう時も、あたしはヒヤッとしたけど、「いや俺は大丈夫」とか言って。すごくいつも、そういう風に自分の信念を持ってたのかもしれないけど。

玉川太福

うん。

玉川太福の母

ほら、仕事の面でもさ、お笑いの方に進んでた時も、なかなか上手くいかないかなかったでしょ?

玉川太福

うんうん。

玉川太福の母

いっつもさぁ、「絶対俺は、そのうちに何とかなる」みたいなことを、いつも強気で言ってたから。

玉川太福

そうだっけ?

玉川太福の母

あたしはそういうことが嬉しかったねぇ。いつも前向きでさぁ。あんたは、そういう性格なんかなぁ。

玉川太福の子どもの頃の写真

玉川太福

「お笑いやる」みたいなことをちっちゃい時から言ってたと思うんだけど。
浪曲師になるって聞いたとき、どう思った?

玉川太福の母

小さいときから、ダウンタウンの松っちゃんと浜ちゃんのビデオを何度も何度も見てたりして、すごくそういうのに憧れてたんだなぁとは思った。

玉川太福

でもほら、浪曲って別じゃない?

玉川太福の母

浪曲に行ったときはもうビックリして「なんで浪曲なの?」と思ったけど。まぁ、その時も、訳を聞いても自分が「これだっ」て、「感動した」みたいなことを言ってたから。

玉川太福

うん。

玉川太福の母

それはそれで、まぁ自分が決めた道なんだから、やれるだけやればいいんじゃないかなと思って。別に私はそんなに反対した覚えはないよ。心の隅では「浪曲なんかやっていけるのかなぁ」と思ったけど。
でもあんたはいつも前向きで、すごい何て言うんだろう、やる気もあったから、まぁ何とかやっていくんじゃないのかなぁ、というのもあった。

玉川太福

あぁ、そうなんだ。

玉川太福の母

ちょっとビックリしたけど反対とかじゃなくて、自分で選んだ道なんだからそれはそれでいいのかなぁ、って思ったねぇ。

玉川太福

浪曲師になって10年経ったんだけどさぁ、今後に期待することってある?

玉川太福の母

浪曲はだんだんとほら、細々となっていくようなのだけど、やっぱり昔からの、浪曲というのは、ずっと今も続いているわけだから。何とかこれを絶やさないように、まぁいくことが大事だと思う。

玉川太福

そうだね。

玉川太福の母

落語とかそういうのは皆聴きにいったりするけど、浪曲はほとんど日の目を見てないというか、聴く人もいないから、あれなんだろうけど。昔のことは大事にやりつつも、新しいのをどんどんやって、もうちょっと広めていくことが大事なんじゃないですか?

玉川太福

うん。

玉川太福の母

そうしたら聴く人も増えてきて、次に繋がる。聴きにきた若い人たちもやってみようかなぁってだんだん増えていけばね。もっと浪曲に携わる人も増えていけば新しく入った若い人もまた違う考えをもって色んなことを考案していくから、もう少し増やしていくっていうね。

玉川太福

そうねぇ。うん、うん。

玉川太福の母

おばあちゃんが聴いてきたような浪曲だから、やっぱり絶やさないように、細くてもずっと絶やさないでいくことが大事だよねぇ。
だからあんたがそういう風になるようにさぁ、大木になっていけば。

玉川太福

大木に(笑)。

玉川太福の母

道を拓けるように、まぁせいぜい頑張ってください。

玉川太福

はい、ありがとうございます(笑)。

玉川太福の母

それでさぁ、、、あっ、もう違う話をしてもいい?
そういや、あんた演劇とかなんとかやったんってんでしょ?

玉川太福

あぁ、やった、やった。「半世記」みたいなやつやったのよ。

玉川太福の母

そうそう、お母さん役の人も出てたって、小山さん(太福の後援会「玉福会」の会長さん)が言ってたよ。

玉川太福

あぁ、お母さんも物語の中に出た出た。

玉川太福の母

それで「楽しかったですよ」って言われてさぁ。だから、たまにはさぁ、「あのぉ、こういう何かやるからさ、一回くらい観に来ない?」とかそういう電話はあたしにはないの?

玉川太福

はっはっはっは(笑)。

玉川太福の母

小山さんは、「じゃあお母さんの方から、たまにはそういうの観たいんだよね」って言えばいいじゃないですかって言われたの。

玉川太福

そうそう、そうだよ。

玉川太福の母

いや、私そういうこと言いたくないの!

玉川太福

ははは(笑)。

玉川太福の母

ふとし(太福の本名:古俣太)の方から、「お母さん、こういうのがあるからたまに東京に出てこない?」って言うべきで。別にあんたの家に行かなくてもいいから、その、公演みたらすぐに帰って別にお邪魔しないから…。

玉川太福

いや、お邪魔してよ。

玉川太福の母

迷惑かけないようにするのに、そういうお声掛かりが無いんですよ~とか言ったら、小山さんに「今度あたしが言っときましょうか」とか言われて、「それは絶対やめて!」って。

玉川太福

あっはっはっは(笑)。

玉川太福の母

自分がそういう気持ちになった時に電話くれるのはいいけど、人に言われてからするっというのは、違うと思うって言ったら、意地っ張りなお母さんだと思って、笑ってた。

玉川太福

いやぁ、すみません。

玉川太福の母

くだらない話をして、愚痴話をしてすみません。

玉川太福

はっはっは(笑)。とんでもない。

玉川太福の母

聞き流してくれて結構ですから。

玉川太福

どうもすみませんでした。

玉川太福の母

じゃあね。

玉川太福

はい、ありがと。

玉川太福の母

うん、気をつけてね。

玉川太福

はーい。

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